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2023年度   礼拝メッセージ
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2023.12.17

白石剛史師    愛されて、喜ばれ

ルカの福音書3書21〜38節
聖書のみことば (新改訳聖書2017)   メッセージ  


「聖霊が鳩のような形をして、イエスの上に降って来られた。すると、天から声がした。「あなたはわたしの愛する子。わたしはあなたを喜ぶ。」
ルカの福音書3章22節

ルカ福音書3章21-38節
「愛され、喜ばれ」
  アドベントに当たり、新約聖書に記された二つ目のイエス・キリストの系図(ルカ福音書の系図)をマタイ福音書の系図との比較の中で学びたい。
  マタイとルカの系図には以下の点で違いがある。
  1)マタイは降っていく系図、ルカは遡っていく系図。
  2)マタイはアブラハム以下の系図、ルカは神まで遡る系図。
  3)系図に登場する人物が大きく異なる。
これらの違いをガイドラインとして、ルカの福音書の系図から示されるイエス・キリスト誕生の意味を考えたい。

1.下降型のマタイの系図と上昇型のルカの系図…マタイの場合は選ばれた人と捨てられた人がいるかのような形になってしまうが、ルカの場合は、子どもにとって父親は一人しかないのであるから、人が人と確実につながっている様が浮かび上がって来る。

2.アブラハム以降と神以降…マタイの系図によれば、イエス・キリストは歴史の中にその足跡を刻んで来た民族の子孫であることが知らされるが、ルカの系図によればイエスを含めて、人類すべてはアダムとともに神と無関係に存在する被造物なのではなく、「神の子」と言えるほどの尊厳を持つことが示される。では、その「神の子」という意味は何であろうか。それが第三の相違点から示される。

3.登場人物の違い…同じイエス・キリストの系図なのに、どうしてこれほど登場人物が違うのか。学者たちは様々な理由を考えるが、最も重要な点は、ルカがヨセフとイエスとの関係を起点として神にまで続く関係を語っている点である。マリアが聖霊によって身籠ったということは、ヨセフとイエスは血が繋がっていないことを意味する。しかしヨセフは、その子イエスが30歳になるまで、周囲の人が実子と信じて疑わないほどの愛情をもってイエスを育てた。そのヨセフとイエスの愛ある親子関係が、神とアダムとの関係にまで共通する関係なのだとルカの系図は語るのである。 ルカの系図は、神性継承の系図ではなく愛継承の系図である。イエスは神に愛され、喜ばれて生まれたお方であったが、私たちも同じく神に愛され、喜ばれて生まれた存在なのだということを忘れないでいたい。

ルカの福音書3章21〜38節

3:21 さて、民がみなバプテスマを受けていたころ、イエスもバプテスマを受けられた。そして祈っておられると、天が開け、
3:22 聖霊が鳩のような形をして、イエスの上に降って来られた。すると、天から声がした。「あなたはわたしの愛する子。わたしはあなたを喜ぶ。」
3:23 イエスは、働きを始められたとき、およそ三十歳で、ヨセフの子と考えられていた。ヨセフはエリの子で、さかのぼると、
3:24 マタテ、レビ、メルキ、ヤンナイ、ヨセフ、
3:25 マタティア、アモス、ナホム、エスリ、ナガイ、
3:26 マハテ、マタティア、シメイ、ヨセク、ヨダ、
3:27 ヨハナン、レサ、ゼルバベル、シェアルティエル、ネリ、
3:28 メルキ、アディ、コサム、エルマダム、エル、
3:29 ヨシュア、エリエゼル、ヨリム、マタテ、レビ、
3:30 シメオン、ユダ、ヨセフ、ヨナム、エルヤキム、
3:31 メレア、メンナ、マタタ、ナタン、ダビデ、
3:32 エッサイ、オベデ、ボアズ、サラ、ナフション、
3:33 アミナダブ、アデミン、アルニ、ヘツロン、ペレツ、ユダ、
3:34 ヤコブ、イサク、アブラハム、テラ、ナホル、
3:35 セルグ、レウ、ペレグ、エベル、シェラ、
3:36 ケナン、アルパクシャデ、セム、ノア、レメク、
3:37 メトシェラ、エノク、ヤレデ、マハラルエル、ケナン、
3:38 エノシュ、セツ、アダム、そして神に至る。

引用聖句