2023年度   礼拝メッセージ
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聖書箇所

2024.03.03

稲垣博史師  憐れみを受けた者として       

コリント人への第二の手紙4章1〜6節
聖書のみことば (新改訳聖書2017)  メッセージ  


「こういうわけで、私たちは、あわれみを受けてこの務めについているので、落胆することがありません。」          
 コリント人への第二の手紙4章1節

コリント人への手紙第二4:1〜6 「あわれみを受けた者として」

 パウロは「あわれみを受けてこの務めについている」と言っている。パウロの務めは、イエス・キリス トの福音を知らせるという務めであるが、私たちも皆与えられた立場で同じ務めがある。その務めをどの ような思いで受け止め、どのように実行するか、ということではないか。どういう態度で、どのような思 いで、務めを果たすのか。パウロは、神の一方的なあわれみによって今自分はここにいると強く受け止め ている。パウロは、どのように自分の務めを果たしていたのだろう。

1. 何があっても落胆することがない、という確信をもって (1節)
2. 務めを実行するために邪魔になることがらを避けて (2節a)
 a 恥となるような隠し事
  「神のことばは生きていて、力があり、両刃の剣よりも鋭く、たましいと霊、関節と骨髄を分けるまで に刺し貫き、個々の思いやはかりごとを見分けることができます」 (ヘブル 4:12) とあるのに、私たち は現実にどうなのか。
 b ずる賢い歩み 自分の失敗を相手のせいにしたり、自分を正当化して責任を認めようとしない態度をとってしまうこと はないか。
 c神のことばを曲げない 自分の考え方に合うように聖書のことばを受け取ろうとすることはないか。その結果、神について、イ エス・キリストについて見当違いのことを考えてしまう。

3. 人の良心に訴えて (2節b)
  福音を伝えるのに、騙したり、脅しをかけたり、不安を与えて人間の弱さにつけこんで信仰に導こうと しない。

4. イエス・キリストの栄光を人々が知ることができることを目標として (4〜6節)
  覆いが掛かっている人たち: この世の神 (サタン) の働きで「闇」 の中にいる (思いを暗くし)。だか ら、相手が無知だ、傲慢だなどと非難せず、福音の光がその人のうちに輝かないようにしている。神が、 人の心を照らしてくださることをただ祈り続ける。<エペソ 4:25〜32, 聖霊によって証印を押されている。>

私たちの一度限りの人生において、イエス・キリストを信じる信仰者に導かれたことの意味を考えよう。 私たちは何のための人生を生きているのか。自分の人生を変えてくださった主イエスのすばらしさを周り の人に知っていただくことこそが、私たちに与えられている務めではないか。日々の生活の中で、ネ 前にいつも自分を置き、神にあわれみを受けたものとして生きる。弱いけれども、神があわれんでくださ ったのだという生き様と態度をもってイエスを証しすることではないか。

コリント人への第二の手紙4章1節 〜6節
4:1 こういうわけで、私たちは、あわれみを受けてこの務めについているので、落胆することがありません。
4:2 かえって、恥となるような隠し事を捨て、ずる賢い歩みをせず、神のことばを曲げず、真理を明らかにすることで、神の御前で自分自身をすべての人の良心に推薦しています。
4:3 それでもなお私たちの福音に覆いが掛かっているとしたら、それは、滅び行く人々に対して覆いが掛かっているということです。
4:4 彼らの場合は、この世の神が、信じない者たちの思いを暗くし、神のかたちであるキリストの栄光に関わる福音の光を、輝かせないようにしているのです。
4:5 私たちは自分自身を宣べ伝えているのではなく、主なるイエス・キリストを宣べ伝えています。私たち自身は、イエスのためにあなたがたに仕えるしもべなのです。
4:6 「闇の中から光が輝き出よ」と言われた神が、キリストの御顔にある神の栄光を知る知識を輝かせるために、私たちの心を照らしてくださったのです。