2024年度   礼拝メッセージ
月日
聖書箇所

2024.04.07

稲垣博史師   この宝が土の器の中に    

コリント人への手紙第二4章7〜15節
聖書のみことば (新改訳聖書2017)  メッセージ  


「 私たちは、この宝を土の器の中に入れています。それは、この測り知れない力が神のものであって、私たちから出たものではないことが明らかになるためです。」
                    コリント人への手紙第二4章7節

この宝が土の器の中に (コリント人への手紙第二4章7〜15節)

 パウロは「この宝を土の器の中に入れています」と記している。
この宝はイエス・キリ ストご自身のことだが、その値の付けられないような宝を私たちのような弱い人間が所有 している。
 この「宝」はどのような宝なのか。


1.測り知れない力をもたらす宝(1〜9節)
 パウロは「その測り知れない力が神のものであって、私たちから出たものでないことが 、明らかになるため」だと言う(7)。そのことをパウロは8、9節で「〜されますが、〜 ない」という表現を4回使って説明している。 私たちは土の器でもろく弱い。だが、神がくださっている宝、生けるキリストの測り知 れない力が与えられていることを忘れてはならない。

2.いのちの輝きをもたらす宝(10〜13節)
  パウロは「いつもイエスの死をこの身に帯び」、「イエスのために絶えず死に渡されて いる」と言っている。伝道者として多くの困難を経験していた。その経験はある意味でイ エスご自身が通られた「死へのプロセス、死への道」である。人々はイエスを受け入れず 、苦しめ、十字架につけて殺害した。自分もイエスのために生きることによって、それと 同じ道を通っているのだとパウロは言う。クリスチャンになれば、すべてが良くなる、何 でも自分の思い通りになるわけではない。周囲から受け入れられなくなるかもしれない。
  しかし、それで終わりではない。そういう状況の中でこそ、「イエスのいのち」が人々 に見えるようになる。イエスのいのちがこの人に測り知れない力をもたらしているのだ、 と人が認めざるを得なくなる。

3.究極の希望をもたらす宝
  14節「主イエスをよみがえらせた方が、私たちをもイエスとともによみがえらせ、…」 とある。なぜ、追い詰められた状況の中で、力が与えられるのか、その本当の秘密がここ にある。主が復活されたようにいつか自分も死からよみがえり、いつまでもキリストとと もに生きるという復活の希望があるからだ。
 
終わりに
  自分のように弱くもろい人間に、キリストという宝によって究極的な希望が与えられて いるのは、一体全体、何のためなのか(15節)。
  (1)人々に希望を指し示すため。
  (2)人々の希望に満ちた姿を通して、その周囲の人々が神の恵みに浴し、感謝が満ちあふ れていくため。
  (3)「神の栄光が現れるようになるため」。これが、最終的な目的である。すべてのこと は神の栄光が現れるためなのである。