「キリストの証人」使徒の働き1章3-8節、2章1-12節
使徒2章に記されたペンテコステの出来事は、使徒1章におけるイエス様の約束の成就と言える。1章での約束と2章での出来事を見ながら、ペンテコステで神様が与えてくださった啓示の意味を考えたい。
1. 使徒1章におけるイエス様の言葉からわかること 復活されたイエス様は、イスラエルの政治・軍事・社会的再興 (ダビデ王国の再建)を目的とした活動はなさらなかった
(1:6-7)。それよりも聖霊降臨を語り、ユダヤ人たちを恐れてまだまだ閉じこもりがちだった弟子たちが力を得ること、そしてキリストの証人として地の果てまで出て行くという約束を与えた
(1:8)。
2. 使徒2章での出来事
1) ペンテコステは弟子たちの群れに聖霊が降った出来事であった (2:1-2)。「一緒に」 (1:4、6) 「皆が同じ場所に」 (2:1)
という表現が印象的であるが、この場所はイエス様の昇天後に皆が集まったエルサレムの「屋上の間」のことであろう(1:12-14)。 旧約聖書時代には個人の上に聖霊が降ったことがあったが、群れの上に降ったのは初めてだと言われる。心を一つにして祈る群れの上に聖霊が注がれたのである。
2)しかし、それは同時に一人ひとりの上に注がれたものだった (2:3)。教会とは個人を集団に埋没させる組織ではない。一人一人が聖霊の力を受けて生きるよう導く場である。
3) 弟子たちはあらゆる国の言葉で語り出した (2:4,8)。宣教が宣言だけを意味するのであれば「語った」という発表者側の責任完遂が大事であるから、共通語や公用語で行えば良い。しかし、宣教はコミュニケーションでもある。特に、人の救いが目的であるとすれば、福音のメッセージは個々人の心を動かすものでなけれ
ばならない。 弟子たちはコイネー・ギリシャ語で語ったのではなく、あらゆる国から来ていた人々の国語、それも方言 (ディアレクトス)で語ったのである。
4) このことは聖霊が聞く人の心を動かす媒体を通しての語りかけを可能とされたことを意味するが、コミュニケーションの媒体は言語だけではない。振り返って見れば羊飼いには天使を通して、東の博士たちには星を通して、ヘロデ王には異邦人
(東方の博士たち)を通して御子の誕生は知らされている。聖霊はペンテコステで初めて人類に臨んだわけではない。創造の初めから聖霊は働いておられた(創1:2)。ペンテコステでの出来事は、これまでの神様のアプローチの目に見える象徴と言える。
結。 20250608 弟子たちは「キリストの証人」となると約束された (1:8)。あらゆる方法を通してキリストを伝えさせてくださる主を覚えたい。1-12
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使徒の働き1章3〜8節、2章1〜12節
1:3 イエスは苦しみを受けた後、数多くの確かな証拠をもって、ご自分が生きていることを使徒たちに示された。四十日にわたって彼らに現れ、神の国のことを語られた。
1:4 使徒たちと一緒にいるとき、イエスは彼らにこう命じられた。「エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい。
1:5 ヨハネは水でバプテスマを授けましたが、あなたがたは間もなく、聖霊によるバプテスマを授けられるからです。」
1:6 そこで使徒たちは、一緒に集まったとき、イエスに尋ねた。「主よ。イスラエルのために国を再興してくださるのは、この時なのですか。」
1:7 イエスは彼らに言われた。「いつとか、どんな時とかいうことは、あなたがたの知るところではありません。それは、父がご自分の権威をもって定めておられることです。
1:8 しかし、聖霊があなたがたの上に臨むとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリアの全土、さらに地の果てまで、わたしの証人となります。」
2章1〜12節
2:1 五旬節の日になって、皆が同じ場所に集まっていた。
2:2 すると天から突然、激しい風が吹いて来たような響きが起こり、彼らが座っていた家全体に響き渡った。
2:3 また、炎のような舌が分かれて現れ、一人ひとりの上にとどまった。
2:4 すると皆が聖霊に満たされ、御霊が語らせるままに、他国のいろいろなことばで話し始めた。
2:5 さて、エルサレムには、敬虔なユダヤ人たちが、天下のあらゆる国々から来て住んでいたが、
2:6 この物音がしたため、大勢の人々が集まって来た。彼らは、それぞれ自分の国のことばで弟子たちが話すのを聞いて、呆気にとられてしまった。
2:7 彼らは驚き、不思議に思って言った。「見なさい。話しているこの人たちはみな、ガリラヤの人ではないか。
2:8 それなのに、私たちそれぞれが生まれた国のことばで話を聞くとは、いったいどうしたことか。
2:9 私たちは、パルティア人、メディア人、エラム人、またメソポタミア、ユダヤ、カパドキア、ポントスとアジア、
2:10 フリュギアとパンフィリア、エジプト、クレネに近いリビア地方などに住む者、また滞在中のローマ人で、
2:11 ユダヤ人もいれば改宗者もいる。またクレタ人とアラビア人もいる。それなのに、あの人たちが、私たちのことばで神の大きなみわざを語るのを聞くとは。」
2:12 人々はみな驚き当惑して、「いったい、これはどうしたことか」と言い合った。
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