2025年度   礼拝メッセージ
 
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聖書箇所
2025.08.17
稲垣緋紗子師
望みは消えゆくのか
創世記40章1−23節

聖書のみことば (新改訳聖書2017)  メッセージ  

「ところが、献酌官長はヨセフのことを思い出さないで、忘れてしまった。」 創世記40章23節

「望みは消えゆくのか」 創世記40:1-15  

  「ところが、献酌官長はヨセフのことを思い出さないで、忘れてしまった。」創世 記40章23節

 1 ヨセフが投獄されてしまう
  主人ポティファルの好意を得たヨセフは、主人の全財産を管理する務めに就くこと になる。しかし、彼はあらぬ疑いをかけられて、無実の投獄という憂き目にあう。だ が、ここでも彼は主の恵みをいただき、監獄の長から管理を任されることになる。す るとそこへ、ファラオに対してそれぞれ罪を犯したかどで、二人の廷臣が投獄されて くる。ヨセフはポティファルの任命を受けて、彼らの世話をする付き人とされた。

 2 献酌官長と料理官長の夢を解き明かす
  同じ日にそれぞれ夢を見た二人は困惑していた。夢を解き明かせる専門家に依頼し たいが、獄中の身にそれは叶わぬことだった。ヨセフは、自分が彼らの見た夢を神の 前に持ち出して、夢の意味を教えていただくことを申し出る。献酌官長の夢は、ファ ラオが彼を元の地位に戻すことを示した。ヨセフは献酌官長に、自分が無実の罪で投 獄されていることを、ファラオに話し、獄から出られるようにしてほしいと   頼む。一 方、料理官長の見た夢が示していたのは、ファラオが彼を木にかけて処罰することで あった。

3 献酌官長はヨセフから受けた恩義を忘れる
  献酌官長は、以後ヨセフのことを思い出さなかった。ヨセフはその結果、もう二年 間、監獄に置かれたままとなった。彼はその二年間を、不安と失望の中で過ごしたこ とであろう。彼はどのような祈りを神にささげていただろう。20世紀前半のドイツ 、ルター派牧師のボンヘッファーのささげた祈りと似た祈りを、ヨセフもささげてい たかもしれない。ボンヘッファーは祈っている。「私の内には、やみがあります。し かし、あなたには、光があります。私は孤独です。しかし、あなたは私を一人にはし ません」と。

  4 献酌官長の忘恩はエジプト人たちの忘恩の前触れ
  後にヨセフは、ファラオの見た夢を、神の導きによって解き明かす。その結果、エ ジプトはやがて来る飢饉への備えをすることができた。その働きのための宰相とされ たのがヘブル人ヨセフである。飢饉を機にヤコブ一族はエジプトに移住し、ヘブル人 は増えていった。だが、後日、「ヨセフのことを知らない王がエジプトに起こった」 ときから、ヘブル人たちの苦難の日々が始まる。このときのエジプト人たちの、へブ ル人ヨセフへの忘恩の、前触れとなっているのが、この箇所に出てくる献酌官長の忘 恩である。

創世記40章1−23節

40:1 これらのことの後、エジプト王の献酌官と料理官が、その主君、エジプト王に対して過ちを犯した。
40:2 ファラオは、この献酌官長と料理官長の二人の廷臣に対して怒り、
40:3 彼らを侍従長の家に拘留した。それは、ヨセフが監禁されているのと同じ監獄であった。
40:4 侍従長がヨセフを彼らの付き人にしたので、ヨセフは彼らの世話をした。彼らは、しばらく拘留されていた。
40:5 さて、監獄に監禁されていた、エジプト王の献酌官と料理官は、二人とも同じ夜にそれぞれ夢を見た。その夢にはそれぞれ意味があった。
40:6 朝、ヨセフが彼らのところに来て、見ると、彼らは顔色がすぐれなかった。
40:7 それで彼は、自分の主人の家に一緒に拘留されている、このファラオの廷臣たちに「なぜ、今日、お二人は顔色がさえないのですか」と尋ねた。
40:8 二人は答えた。「私たちは夢を見たが、それを解き明かす人がいない。」ヨセフは言った。「解き明かしは、神のなさることではありませんか。さあ、私に話してください。」
40:9 献酌官長はヨセフに自分の夢を話した。「夢の中で、私の前に一本のぶどうの木があった。
40:10 そのぶどうの木には三本のつるがあった。それは、芽を出すと、すぐ花が咲き、房が熟してぶどうの実になった。
40:11 私の手にはファラオの杯があったので、私はそのぶどうを摘んで、ファラオの杯の中に搾って入れ、その杯をファラオの手に献げた。」
40:12 ヨセフは彼に言った。「その解き明かしはこうです。三本のつるとは三日のことです。
40:13 三日のうちに、ファラオはあなたを呼び出し、あなたを元の地位に戻すでしょう。あなたは、ファラオの献酌官であったときの、以前の定めにしたがって、ファラオの杯をその手に献げるでしょう。
40:14 あなたが幸せになったときには、どうか私を思い出してください。私のことをファラオに話して、この家から私が出られるように、私に恵みを施してください。
40:15 実は私は、ヘブル人の国から、さらわれて来たのです。ここでも私は、投獄されるようなことは何もしていません。」
40:16 料理官長は、解き明かしが良かったのを見て、ヨセフに言った。「私の夢の中では、頭の上に枝編みのかごが三つあった。
40:17 一番上のかごには、ファラオのために、ある料理官が作ったあらゆる食べ物が入っていたが、鳥が私の頭の上のかごの中から、それを食べてしまった。」
40:18 ヨセフは答えた。「その解き明かしはこうです。三つのかごとは三日のことです。
40:19 三日のうちに、ファラオはあなたを呼び出し、あなたを木につるし、鳥があなたの肉をついばむでしょう。」
40:20 三日目はファラオの誕生日であった。それで彼は、すべての家臣たちのために祝宴を催し、献酌官長と料理官長を家臣たちの中に呼び戻した。
40:21 そうして献酌官長をその献酌の役に戻したので、彼はその杯をファラオの手に献げた。
40:22 しかし、料理官長のほうは木につるした。ヨセフが彼らに解き明かしたとおりであった。
40:23 ところが、献酌官長はヨセフのことを思い出さないで、忘れてしまった。