王は眠れぬ夜をすごした (創世記41章1−8節、25−36節
)
「ヨセフはファラオに答えた。『私ではありません。神がファラオの繁栄を知らせてくださるのです。』」創世記41章16節
1 ファラオの夢を解き明かせるのは ヨセフの不幸は夢をもって始まったが、ファラオの見た夢を解き明かすことを通し、終わりを告げる。ナイルを舞台とする、雌牛の夢と穂の夢を、ファラオは一つの夢として受け止める。重要な内容なので、二箇所で述べられている。王は心騒ぎ、眠れぬ夜を過ごす。呪法師らを呼び寄せるが、彼らには解き明かすことができなかった。王が夢を見た日は、40章での夢解き明かしから2年後で、同じくファラオの誕生日であった。
2 献酌官長がヨセフのことを思い出す ここで、献酌官長がヨセフのことを思い出す。彼はファラオに、ヨセフが自分の見た夢を解き明かしたこと、解き明かしのとおりのことが起こったことを告げる。その結果、急遽、ヨセフは牢獄からファラオの前に引き出され、ファラオはヨセフに、自分の見た夢を話して聞かせる。ヨセフは、夢の内容を聞かされる前から、夢を解き明かすのは、ヨセフではないこと、神が夢を通してファラオの繁栄を知らせてくださることを、ファラオに伝えている。ヨセフには、神が彼に夢の解き明かしを示されるのがわかっていた。
3 ヨセフによるファラオの夢の解き明かし ヨセフは、ファラオの夢が、七年間の後にやってくる七年間の飢饉を示していると、解き明かす。神が夢でそれを示した目的は、ファラオが豊作の間に飢饉への備えをできるようにするためであることも、伝える。ヨセフはファラオに、直ちに行動を起こすよう、具体的な提言をする。神が「なさろうとしている」と言う際の動詞と(なさる)、ファラオが「行動を起こす」ことを言うときの動詞には(行動する)、同じものが使われ、神の代理であるファラオが、民を飢饉から守るべきであることを示している。
4 私たちには伝えるべきことがある ヨセフはファラオによって、飢饉に備える本部長官に任命される。ヨセフが神から示されたことを忠実に伝える姿、心こめて具体的な提言を熱心に行う姿からは、伝えるべきことが私たちにもあると、示される。何を伝えるべきなのか。ヨセフが飢饉からの救いを語ることに導かれたように、私たちは、御子による罪からの救いを語るように導かれている。そこには、贖いの御業を成し遂げ天の御座に着かれた御子が、聖霊を送ってくださり、聖霊によって神の愛が私たちの心に注がれていることも含まれる(ロマ5:5)。