2025年度   礼拝メッセージ
 
月日
宣教者
宣教題
聖書箇所
2026.01.11
白石剛史師
慰めの神
イザヤ書51章1〜8節

聖書のみことば (新改訳聖書2017)  メッセージ  


 「義を追い求める者、【主】を尋ね求める者よ、わたしに聞け。あなたがたが切り出された岩、掘り出された穴に目を留めよ。」
     イザヤ書51章1節

慰めの神  イザヤ書51章1〜8節)

序.
  新しい年を迎え、イザヤ書51章を通して私たちの信仰の原点を確認したい。この箇所はバビロン捕囚から解放され、再出発を期しているイスラエルの民を励ますために与えられた預言だと言われる。神に背き続けた罪への裁きとして捕囚を経験したイスラエルの民たちは、再出発に際して自責の念を抱えると同時に、加害者への復讐心や怒りで穏やかならざる思いを抱え、荒れ果てたエルサレムの現状に「どこから手をつけたらいいのか」と途方に暮れる思いを持っていたに違いない。
  我々も「人生のバビロン捕囚」を経験するものである。それは自らの失敗や落ち度ゆえに苦しむ経験であったり、必要以上の屈辱を与えられたことへの怒りの経験であったり、再出発を期しても足がかりさえ見えない不安の経験だと言えるが、そのような時に神は「あなたの切り出された岩、掘り出された穴を見よ」と言われた。今回は、この言葉が意味するものを考えてみたい。

  1.自分自身が掘り出され、切り出された者であると気づけ
  神様は、アブラハムへの祝福を思い出させる(51:2)。「わたしが彼ひとり(・・・・)を呼び出し、わたしが彼を(・・)祝福し…」と。神の祝福は場所や状況が帯びるのではなく、人が帯びるのである。人が祝されるから、その人が行く場が祝されるのだ。「恐れるな。わたしはあなたと共にいる」という言葉を、私たちも忘れないでいたい。

 2.自分が切り出された岩、掘り出された穴を見よ
  これは、自分がどこから出て来たのか。どんな世界から救われたのかを忘れるなということである。普通、何かを切り出したり掘り出したりする時は、切り出した岩や掘り出した土を見るだろう。それらを何かに使おうとするからである。しかし、神は切り出された元の岩、掘り出された元の穴を見よと言われるのである。
  私たちは、「もし私が神を知らない世界に居続けたらどんなだっただろう」と考えてみるべきである。神のいない世界は、原理・原則・法則などが神になる世界であったり、人間が神になる世界である。それらの世界の冷たさ、虚しさ、希望のなさを忘れてはいけない。祈ることができる相手を持っていることがいかに幸いであるかを忘れないでいたい。

  3.切り出し、掘り出してくださった方を見よ
  イザヤ51章には神が「わたしが」「わたしの」「わたしに」と言われる表現が非常に多い。アブラハムやサラという人間の(・・・)才能や能力にではなく、神が全てを始め、導き、与えたゆえに今のイスラエルがあることに希望を置くようにと勧めている。
  神は「廃墟を慰める」お方であると記されているが(51:3)、ここでの「慰め」とは「お〜、よしよし」というようなニュアンスではなく、「傍らで語りかける」という意味の言葉である。廃墟に立って呆然としている民に、「挫けるな。さあ、立て!」と檄を飛ばすような調子でではなく、どうしたらいいかわからず座り込んでいる者の隣に一緒に座り、静かに励ましの言葉を語りかける神の姿がイメージされる表現である。

今年一年も、自分がどのようなところから救われたかを思い起こし、私に祝福を与えてくださるという神の約束を信じ、状況・環境の中で絶望しそうになる時も、傍に座って私たちを励ましてくださる神と共に歩んで行きたい。

イザヤ書51章1〜8節

51:1 「義を追い求める者、主を尋ね求める者よ、わたしに聞け。あなたがたが切り出された岩、掘り出された穴に目を留めよ。
51:2 あなたがたの父アブラハムと、あなたがたを産んだサラのことを考えてみよ。わたしが彼一人を呼び出し、彼を祝福し、彼を増やしたのだ。
51:3 まことに、主はシオンを慰め、そのすべての廃墟を慰めて、その荒野をエデンのようにし、その砂漠を主の園のようにする。そこには楽しみと喜びがあり、感謝と歌声がある。
51:4 わたしの民よ、わたしに心を留めよ。わたしの国民よ、わたしに耳を傾けよ。おしえはわたしのもとから出て、わたしが、わたしのさばきを諸国の民の光と定めるからだ。
51:5 わたしの義は近く、わたしの救いは現れた。わたしの腕は諸国の民をさばく。島々はわたしを待ち望み、わたしの腕に期待をかける。
51:6 目を天に上げよ。また、下の地を見よ。まことに、天は煙のように消え失せ、地も衣のように古びて、その上に住む者はブヨのように死ぬ。しかし、わたしの救いはとこしえに続き、わたしの義は絶えることがない。
51:7 義を知る者たちよ、わたしに聞け。心にわたしのおしえを持つ民よ、人のそしりを恐れるな。彼らの、ののしりにくじけるな。
51:8 まことに、シミが彼らを衣のように食い尽くし、虫が彼らを羊毛のように食い尽くす。しかし、わたしの義はとこしえに続き、わたしの救いは代々にわたる。」