種を蒔く人のたとえ  (1.マタイ/3福音書

た と え (マタイの福音書13:1〜8)
解 説 (マタイの福音書13:18〜23)
1 その日、イエスは家を出て、湖のほとりに座っておられた。
2 すると大勢の群衆がみもとに集まって来たので、イエスは舟に乗って腰を下ろされた。群衆はみな岸辺に立っていた。
17 まことに、あなたがたに言います。多くの預言者や義人たちが、あなたがたが見ているものを見たいと切に願ったのに、見られず、あなたがたが聞いていることを聞きたいと切に願ったのに、聞けませんでした。
 
3 イエスは彼らに、多くのことをたとえで語られた。「見よ。種を蒔く人が種蒔きに出かけた。
18 ですから、種を蒔く人のたとえを聞きなさい。
4 蒔いていると、種がいくつか道端に落ちた。すると鳥が来て食べてしまった。
19 だれでも御国のことばを聞いて悟らないと、悪い者が来て、その人の心に蒔かれたものを奪います。道端に蒔かれたものとは、このような人のことです。
5 また、別の種は土の薄い岩地に落ちた。土が深くなかったので、すぐに芽を出した。
20 また岩地に蒔かれたものとは、みことばを聞くと、すぐに喜んで受け入れる人のことです。
6 しかし、日が昇ると焼けて、根がないために枯れてしまった。
21 しかし自分の中に根がなく、しばらく続くだけで、みことばのために困難や迫害が起こると、すぐにつまずいてしまいます。
7 また、別の種は茨の間に落ちたが、茨が伸びてふさいでしまった。
22 茨の中に蒔かれたものとは、みことばを聞くが、この世の思い煩いと富の誘惑がみことばをふさぐため、実を結ばない人のことです。
8 また、別の種は良い地に落ちて実を結び、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍になった。
23 良い地に蒔かれたものとは、みことばを聞いて悟る人のことです。本当に実を結び、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結びます。」
   
イエスさまの真意 (マタイの福音書13:9〜17)
 
9 耳のある者は聞きなさい。」
 
10 すると、弟子たちが近寄って来て、イエスに「なぜ、彼らにたとえでお話しになるのですか」と言った。
 
11 イエスは答えられた。「あなたがたには天の御国の奥義を知ることが許されていますが、あの人たちには許されていません。
 
12 持っている人は与えられてもっと豊かになり、持っていない人は持っているものまで取り上げられるのです。
 
13 わたしが彼らにたとえで話すのは、彼らが見てはいるが見ず、聞いてはいるが聞かず、悟ることもしないからです。 【参考】マタイ13:14 こうしてイザヤの告げた預言が、彼らにおいて実現したのです。『あなたがたは聞くには聞くが、決して悟ることはない。見るには見るが、決して知ることはない。
【参考】使徒28:26 『この民のところに行って告げよ。あなたがたは聞くには聞くが、決して悟ることはない。見るには見るが、決して知ることはない。
【参考】イザヤ56:11 この犬どもは貪欲で、足ることを知らない。彼らは牧者なのに、悟ることがない。だれもがみな、自分勝手な道に向かって行く。一人残らず、自分の利得に。
【参考】42:20 あなたは多くを見ながら、心を留めない。耳が開いているのに、聞こうとしない。」
14 こうしてイザヤの告げた預言が、彼らにおいて実現したのです。『あなたがたは聞くには聞くが、決して悟ることはない。見るには見るが、決して知ることはない。
15 この民の心は鈍くなり、耳は遠くなり、目は閉じているからである。彼らがその目で見ることも、耳で聞くことも、心で悟ることも、立ち返ることもないように。そして、わたしが癒やすこともないように。』
16 しかし、あなたがたの目は見ているから幸いです。また、あなたがたの耳は聞いているから幸いです。  
17 まことに、あなたがたに言います。多くの預言者や義人たちが、あなたがたが見ているものを見たいと切に願ったのに、見られず、あなたがたが聞いていることを聞きたいと切に願ったのに、聞けませんでした。  

  種を蒔く人のたとえ  (2.マルコ/2福音書)
た と え (マルコの福音書4:3〜8)
解 説 (マルコの福音書4:18〜25)
1 イエスは、再び湖のほとりで教え始められた。非常に多くの群衆がみもとに集まったので、イエスは湖で、舟に乗って腰を下ろされた。群衆はみな、湖の近くの陸地にいた。  
 
2 イエスは、多くのことをたとえによって教えられた。その教えの中でこう言われた。
13 そして、彼らにこう言われた。「このたとえが分からないのですか。そんなことで、どうしてすべてのたとえが理解できるでしょうか。
3 「よく聞きなさい。種を蒔く人が種蒔きに出かけた。
14 種蒔く人は、みことばを蒔くのです。
4 蒔いていると、ある種が道端に落ちた。すると、鳥が来て食べてしまった。
15 道端に蒔かれたものとは、こういう人たちのことです。みことばが蒔かれて彼らが聞くと、すぐにサタンが来て、彼らに蒔かれたみことばを取り去ります。
5 また、別の種は土の薄い岩地に落ちた。土が深くなかったのですぐに芽を出したが、
16 岩地に蒔かれたものとは、こういう人たちのことです。みことばを聞くと、すぐに喜んで受け入れますが、
6 日が昇るとしおれ、根づかずに枯れてしまった。
17 自分の中に根がなく、しばらく続くだけです。後で、みことばのために困難や迫害が起こると
7 また、別の種は茨の中に落ちた。すると、茨が伸びてふさいでしまったので、実を結ばなかった。 18 もう一つの、茨の中に蒔かれたものとは、こういう人たちのことです。みことばを聞いたのに、
19 この世の思い煩いや、富の惑わし、そのほかいろいろな欲望が入り込んでみことばをふさぐので、実を結ぶことができません。
8 また、別の種は良い地に落ちた。すると芽生え、育って実を結び、三十倍、六十倍、百倍になった。」 20 良い地に蒔かれたものとは、みことばを聞いて受け入れ、三十倍、六十倍、百倍の実を結ぶ人たちのことです。」
   
イエスさまの真意 (マルコの福音書4:9〜12)
 
9 そしてイエスは言われた。「聞く耳のある者は聞きなさい。」 、すぐにつまずいてしまいます。  
10 さて、イエスだけになったとき、イエスの周りにいた人たちが、十二人とともに、これらのたとえのことを尋ねた。  
11 そこで、イエスは言われた。「あなたがたには神の国の奥義が与えられていますが、外の人たちには、すべてがたとえで語られるのです。  
12 それはこうあるからです。『彼らは、見るには見るが知ることはなく、聞くには聞くが悟ることはない。彼らが立ち返って赦されることのないように。』」 【参考】マタイ13:14 こうしてイザヤの告げた預言が、彼らにおいて実現したのです。『あなたがたは聞くには聞くが、決して悟ることはない。見るには見るが、決して知ることはない。
【参考】使徒28:26 『この民のところに行って告げよ。あなたがたは聞くには聞くが、決して悟ることはない。見るには見るが、決して知ることはない。
【参考】イザヤ 56:11 この犬どもは貪欲で、足ることを知らない。彼らは牧者なのに、悟ることがない。だれもがみな、自分勝手な道に向かって行く。一人残らず、自分の利得に。
  【参考】イザヤ42:20 あなたは多くを見ながら、心を留めない。耳が開いているのに、聞こうとしない。」

  種を蒔く人のたとえ  (3.ルカ/3福音書)
たとえ8:5〜8
解説8:11〜15
4 さて、大勢の群衆が集まり、方々の町から人々がみもとにやって来たので、イエスはたとえを用いて話された。 11 このたとえの意味はこうです。種は神のことばです。
5 「種を蒔く人が種蒔きに出かけた。蒔いていると、ある種が道端に落ちた。すると、人に踏みつけられ、空の鳥が食べてしまった。 12 道端に落ちたものとは、みことばを聞いても信じて救われないように、後で悪魔が来て、その心からみことばを取り去ってしまう、そのような人たちのことです。
6 また、別の種は岩の上に落ちた。生長したが、水分がなかったので枯れてしまった。 13 岩の上に落ちたものとは、みことばを聞くと喜んで受け入れるのですが、根がないので、しばらくは信じていても試練のときに身を引いてしまう、そのような人たちのことです。
7 また、別の種は茨の真ん中に落ちた。すると、茨も一緒に生え出てふさいでしまった。 14 茨の中に落ちたものとは、こういう人たちのことです。彼らはみことばを聞いたのですが、時がたつにつれ、生活における思い煩いや、富や、快楽でふさがれて、実が熟すまでになりません。
8 また、別の種は良い地に落ち、生長して百倍の実を結んだ。」イエスはこれらのことを話しながら、大声で言われた。「聞く耳のある者は聞きなさい。」 15 しかし、良い地に落ちたものとは、こういう人たちのことです。彼らは立派な良い心でみことばを聞いて、それをしっかり守り、忍耐して実を結びます。
   
イエスさまの真意 (ルカの福音書4:9〜11)
 
9 弟子たちは、このたとえがどういう意味なのか、イエスに尋ねた。  
10 イエスは言われた。「あなたがたには神の国の奥義を知ることが許されていますが、ほかの人たちには、たとえで話します。『彼らが見ていても見ることがなく、聞いていても悟ることがないように』するためです。 【参考】マタイ13:14 こうしてイザヤの告げた預言が、彼らにおいて実現したのです。『あなたがたは聞くには聞くが、決して悟ることはない。見るには見るが、決して知ることはない。
【参考】使徒28:26 『この民のところに行って告げよ。あなたがたは聞くには聞くが、決して悟ることはない。見るには見るが、決して知ることはない。
【参考】イザヤ 56:11 この犬どもは貪欲で、足ることを知らない。彼らは牧者なのに、悟ることがない。だれもがみな、自分勝手な道に向かって行く。一人残らず、自分の利得に。
11 このたとえの意味はこうです。種は神のことばです。